大阪発、医療最前線レポート④
健康寿命を延ばし
充実したセカンドライフを
開催:2025.2.6
場所:コングレスクエア大阪中之島
公開日:2025.03.31
大阪発医療最前線レポートは、シニアのための生活の窓口「毎日新聞たのシニア」主催で、昨年10月、活寿会記念クリニックなどの最先端医療施設が入る中之島クロスの開業を契機に、継続的に開催されているセミナーです。
第4回「充実したセカンドライフを送るために自分の足で歩く~今からでも間に合うフレイル・ロコモ対策と最新の膝治療~」が6日、中之島クロス(大阪市北区中之島)で開かれました。
トークゲスト
大渕 修一 氏東京都健康長寿医療センター
東京都老人総合研究所研究部長
トークゲスト
中畑 慶吾 氏活寿会記念クリニック院長
日本整形外科学会認定専門医
足腰が弱くなってからでも元に戻せる
まず、「今からでも間に合うフレイル・ロコモ対策と予防法」と題して東京都健康長寿医療センター・東京都老人総合研究所研究部長、大渕修一氏(リハビリテーション医学)が講演されました。
中年からの老化予防をめぐる長期にわたる研究をもとに、「なだらかに老化が進行するというより、元気な人はずっと元気で、亡くなる2、3年前にすとんと衰弱するのが普通」と指摘し、「老化は可逆性であり、足腰が弱くなってからでも元に戻すことができる」と語りました。
●フレイル=心身の機能が低下することにより、要介護の一歩手前になっている状態
●ロコモ=ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
要支援となる原因のひとつ「変形性膝関節症」
続いて「変形性膝関節症の最新治療~手術か再生治療か~」と題して、活寿会記念クリニック院長の中畑慶吾氏(整形外科)が講演しました。
関節症は要支援となる原因の第1位で、中でも変形性膝関節症はその約8割を占めます。問題は、ひざの軟骨が損傷していたりしても気がつかないまま進行し、痛みが出たときには既に悪化しているという点にあります。多くの患者は40代、50代で発症しており、60歳を過ぎて症状が出るケースが多いのが特徴です。
自分の足で歩き続けるために
変形性膝関節症の治療法として、「まずは減量と運動療法ですが、それでも痛みが引かない場合は早めに専門医を受診することが肝要」と中畑院長は訴えました。
また、歩行困難な場合の治療法の選択肢として、人工膝関節置換術と、患者自身の血液内の成分(PRP-FD)や、脂肪から採取した培養幹細胞を膝の中に注射する再生治療があり、それぞれのメリットとデメリットを詳しく説明。その後、会場の参加者から具体的な治療法などについての質問が相次いでいました。


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